めおとフーリガン工房

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大江戸鬱日記 #001

2009年6月

#00028 2-0の戦いの難しさ
06/30/2009

 FIFA Confederations Cup South Africa 2009 はブラジルの優勝で幕を下ろした。前半を2-0で折り返したアメリカは、難しい戦いを強いられたに違いない。

 2-0の戦いは難しい、と良く言われる。前に行くべきか、引いてカウンターを狙うか。1点取られれば1点差となり、相手を乗せてしまう。

 ブラッドリー監督は、前半の戦い方を後半も貫いた。FW のデイヴィス選手、アルティドア選手、それにエースの MF ドノヴァン選手を前に残し、カウンターを仕掛ける戦法だ。

 後半は得点できなかったが、何度かチャンスを作り出せていた。

 この試合のカギは、ブラジルの2点目だったと思う。カカ選手が左サイドを抉り、クロスバーに当たった跳ね返りをルイス・ファビアーノ選手が頭で叩き込んだ。コーナーキックからルシオ選手に決められたゴールは致し方あるまい。

 鹿島も難しい戦いを強いられてきたが、次節も問題ないと思う。

 普通のことを普通にやる。当たり前のことを当たり前にやる。それができるチームが鹿島アントラーズだ。期待を胸に、名古屋に乗り込もうと思う。

 ちなみに、きょうの「すぽると!」では、今大会でいちばん印象に残ったのは、との問いに、「アメリカの健闘」が1位であった。2位は「ブブゼラ」。そう、南ア名物のチアホーンだ。本大会では使用が禁止されるらしいが、W杯は祭りである。誰かが持ち込むに違いない。祭りは、こうでなくっちゃ。


#00027 験担ぎ
06/29/2009

 「鹿島アントラーズ・オフィシャルサイト」のこの写真を見て、選手たちの気持ちは完全に切り替わっているな、と確信した(ちなみに、この写真からは、別の意味で、チームがリラックスしている様が窺えたが、これはヤラセか?)。

 だが、心配事は3つあった。

 暑さ対策、ピッチ状態、そして、主力が戻ってくる大分のチーム・コンディション。

 芝は最悪だったが、鹿島は立ち直っていた。前半から圧倒的に試合を支配した。ヒヤッとしたシーンはあったが、0-0で折り返す。

 後半早々に先制されても、チームは落ち着いていた。あとは決めるだけ。時間の問題だった。

 小笠原選手のボレー、岩政選手の勝ち越し弾で勝負を決めた。

 ところで、みなさんは験を担ぐであろうか。私の場合は、こうだ。

 カシマに行く時は、まず、上下とも臙脂色の勝負下着を着用する。レプリカ・ユニを着る際は、本田さんにサインしてもらった、昔のナイキ仕様のものにする。

 高速バスの左側の前から2列目(できれば通路側)に座る。

 スタジアムには開場の30分前には到着し、「とり忠」で焼き鳥を食す。

 リストバンドは、左手首の内側にエンブレムが来るようにはめる。

 スタジアムには左足から入る。

 「エミール」のキノコそばを食べる。

 チーム・バスの到着を拍手で迎える。

 バック・スタンドの売店(「いがっぺよ」かな)で、ハーフ・アンド・ハーフを頼む。

 ゲーム中は基本的に立って見る(Socio なのに、ねぇ…)。

 円陣を組んでいる時の写真を撮る。

 ハーフタイムは、コンコースで過ごす(実は先日の ACL、スタジアム全体が異様な雰囲気だったため、我慢できずに後半開始前に着席してしまった。これが敗因だったとしたら、申し訳ない… )。

 「五浦ハム」のハム焼きは、ハーフタイムに買い求める。

 後半も立ち見で通し、試合後に選手が引き揚げていくまで見守る。

 自宅観戦の場合は、スタジアム観戦とは違って、試合中は飲まない。

 リストバンドは必ず着用する。

 作家の北杜夫さんは熱狂的な阪神ファンで知られるが、北さんは、得点が決まったら、その時のポーズを次の得点まで取り続けるのだそうだ。そんなこと、得点できるかどうかとは関係ないのに、である。ファン・サポーターとは、かくあるべきなのか…。

 次の戦いはアウェーで名古屋。ACL ではベスト8に進出したが、Jリーグでは5戦勝ちなしの3連敗中だ。でも、侮ってはいけない。前回の瑞穂遠征の試合では、鹿島は大敗し、その後しばらくはアウェー断ちをした因縁の地だ。

 ひつまぶしを楽しみにして、久しぶりに足を向けようと思う。

 一つ忘れていた。アウェー・グルメを堪能しすぎない。これは、ほかのサポーターも同じことを言っているから、間違いあるまい。

 うなぎは試合翌日まで我慢することにしよう。


#00026 酒場放浪記
06/28/2009

 「ちい散歩」(テレビ朝日)や「このへん!!トラベラー」(TOKYO MX)、「恋愛百景」(テレビ朝日)、「モヤモヤさまぁ?ず2」(テレビ東京)、「裸の少年」(テレビ朝日)、「もしもツアーズ」(フジテレビ)、「秘湯ロマン」(テレビ朝日)、「ドライブ A GO GO!」(テレビ東京)などの旅・散策番組が好きだ。中でも気に入っているのが、「吉田類の酒場放浪記」(BS-TBS)である。

 作家、俳人、イラストレーターと多彩な肩書を持つ吉田類さんが、東京を中心とした酒場を訪ね歩くという15分番組だ。

 内容は、何てことはない。昼間の街をブラブラし、夜のとばりがおりる頃に、一軒の酒場に入り、ひたすら飲むというものだ。

 だが、この無駄を省いたところが良い。店主や女将との触れ合い、常連客との談笑が、番組に花を添える。

 私の家の近くにも、彼の本を紹介するポスターの貼られている店がある。一度入ってみようとは思っている焼豚屋だが、いかんせん煙いのである。きのうは店のドアを全開にし、立ち上る煙を店外に逃していた、と相方の報告があった。

 旧街道筋や下町に出没する確率が高そうな感じだ。私にも、いちおう行きつけのビア・レストランはあるが、飲み屋テイストに溢れた行きつけの店は、残念ながら、ない。

 番組と同タイトルの本も著されている(TBSサービス、1470円)。読んでみたい一冊だ。私も買うことにした。

 追記 ほかにも、「石塚英彦の通りの達人」(「メレンゲの気持ち」のワン・コーナー、日本テレビ)、「晴れたらイイねッ!」(フジテレビ、現在は「フジテレビONE/TWO/NEXT」で再放送中)、「益田由美のとうきょう歩き」(フジテレビ、現在は「フジテレビONE/TWO/NEXT」で再放送中)、「東京ウォーキングマップ」(TBS)、「ウチくる!?」(フジテレビ)、「いい旅・夢気分」(テレビ東京)、「旅の香り」(テレビ朝日)、以前にも紹介した「バンバンバン」(TBS)なども楽しい。おっと、大御所を忘れていた。「出没! アド街ック天国」(テレビ東京)。


#00025 死について考える
06/27/2009

 マイケル・ジャクソンさん、ファラ・フォーセットさんと、相次いで海外から訃報が飛び込んできた。

 マイケルに特に思い入れはないが、大学時代の彼女が彼の曲を良く聴いていた。

 ファラといえば「チャーリーズ・エンジェル」。毎週のように、テレビにかじりついていた。

 私事で恐縮だが、私の義父も先日亡くなった。2月1日。「秋田豊引退試合」の日であった。

 翌日の正午、迎えの車が来る。遺体を運び出す。重かった。母校に献体をお願いしていたので、その係の方たちが来たのだ。

 出棺もなく、あっけない最後の別れだった。

 義父は最期の日々を電動ベッドで過ごした。主を失ったそのベッドに寝そべり、ベッドを上下させたり、起こしたり寝かしたりしながら、高校生の孫は歓声を上げていた。

 そんな彼女の姿を見て、DNA はかくの如く受け継がれていくものなのか、と納得した。

 正直、死にたくはないし、死ぬことは怖い。輪廻転生という考えも、こういうところから来ているのかもしれない。

 享年という言葉がある。享は享受の享。天から授かった寿命という意味だ。

 生きとし生けるものは、必ず死ぬ。

 私も45歳。授かった寿命の半分を折り返しているはずだ。周りに迷惑はかけたくない。準備だけはしておこうと思う。


#00024 海外ペンパル
06/26/2009

 2人の外国の方と文通している。ひとりは南ア在住、もうひとりはアメリカ・オレゴンに住んでいる。

 彼女たちに聞いてみた。「日本のどこに惹かれましたか」。伝統とアニメです、という答えが返ってきた。

 大学4年から5年にかけて、アメリカとオーストラリアを放浪した。自分が日本人であることがわかると、ことあるごとに尋ねられた。「何か日本的なものを紹介してくれないか」。

 何が日本的なものなのか…。答えが見付からなかった。自分の住んでいる国のことが、全くわかっていなかったのだ。

 高校にすら国際文化コースなどが設けられる時代となった。自分が高校生の時にもあったらなぁ、と思う。今の若い人たちが本当に羨ましい。

 みなさんは、この国について、どれくらいご存知だろうか。


#00023 遠きアジアの道
06/25/2009

 AFC Champions League 2009 の Round of 16、鹿島は PK 戦の末に散った。ポイントは2つある。

 ひとつは、5分に先制した後の戦い方が曖昧だった点。前に行くのか、ドッシリと構えて相手を引き出すのか。選手の間の意思が統一されていなかった。何か、攻め急いでいるように見えた。

 もうひとつは、64分の小笠原選手の退場だ。

 主審を務めたオーストラリア人・ウィリアムス氏のジャッジは的確だった。彼の特徴は2点。セットプレーのリスタートの位置に厳しいこと、そして、ファウルに対しては細かく笛を吹くことだった。

 J's GOAL のコメントで、伊野波選手が言っている。「チームとして、レフェリーの特徴を把握したプレーが必要だったと思う」。小笠原選手には、それが足りなかった。

 先のJリーグ第12節の柏戦、古くは、2003年のヤマザキナビスコカップ決勝の浦和戦でも、イエロー2枚で退場処分を受けている。とてもガッカリした。期待を込めて、敢えてきつい物言いをするが、チームの大黒柱としては猛省を促したい。闘争心とラフプレーは別物だ。これでは、鉄人・本田泰人さんやジョルジーニョ・ブラジル代表コーチに及ぶべくもない。

 オリヴェイラ監督が会見で述べたように、10人になってからの戦い方は見事であった。マルキーニョス選手を1トップに据え、ごまかしながら時間を使い、中で跳ね返しながらカウンターのチャンスを作る。リーグ戦に向けて、一筋の光明であった。

 相方である絵師は非常に悔しがっているが、個人的には、これでJリーグなど国内の大会に集中できるので良かったと思いたい。今シーズンを制して、来年、また挑戦できるようにしようではないか。

 最後にサポーターについて。延長になってからの「鹿島アントラーズ・コール」は素晴らしかった。選手に勇気を与えたに違いない。セキュリティ・ゾーンに進入し、上半身裸になりながら必死に声を上げる姿は、感動的ですらあった(見逃してくれた警備会社の方々、ありがとうございました)。

 あと、PKを決めた後、サポシに向かって挑発的な行為を見せたFCソウルの選手たち。最悪である。水原は、負けたにもかかわらず、サポシに向かって頭を下げて挨拶してくれた。このような選手には敵意を抱かざるを得ない。リスペクトということを知らないサッカーバカの愚か者なのであろう。

 パク選手のご両親も、韓国から駆け付けていたそうだ。さぞかし残念だっただろう。

 でも、これで終わりではない。Jリーグ、ヤマザキナビスコカップ、そして天皇杯と、臙脂色の挑戦は、これからも続く。

 選手がプレーのプロなら、私たちは応援のプロだ。厳しい日程でアウェーが続くが、共に闘って、最後に笑いたい。


#00022 鹿島系ブログ
06/24/2009

 気に入っていたブログが、最近になって相次いで終了してしまった。

 1つ目は「ブログのふろく」。安藤さんが、経営的な観点からチームの発展について語られていた。ほかのブログとはひと味違う分析がとても興味深く、残念でならない。

 2つ目は「ジーコの素顔」。鹿島の通訳を長年務めてこられた鈴木國弘さんが、ジーコさん、ブラジル、そして日本のサッカーについて、いろいろと紹介して下さった。

 こんなことがあった。トニーニョ・セレーゾ監督時代、練習見学に良く出かけた。國弘さんの著書「ジーコスピリットの伝達者」(NECメディアプロダクツ)にサインが欲しくて、いつも持ち歩いていた。

 ところが、その日に限って、持ってくるのを忘れてしまった。

 練習が終わると、國弘さんが、くわえタバコにサンダル姿という、いかにも寛いだ姿で前を通り過ぎていく…。

 あまりの出で立ちに、声をかけることすらできなかった。

 「あれが、僕本来の姿ですよ」と、ブログでお返事をいただいた。

 というわけで、お勧めの鹿島系ブログは、リンク集でも紹介させていただいている「鹿耳ずきん」。仙台からカシマに通われる熱心なサポーターである。飼い猫「にゃん太郎」の日常と、鹿島アントラーズへの愛情を、独特の文体で綴る。

 ご一読をお勧めする。


#00021 「5時に夢中!」に夢中!
06/23/2009

 東京ローカル局・TOKYO MX TV が夕方5時から放映している番組である。群馬テレビでも流されている。

 番組のメインは「夕刊ベスト8」。「ベスト10」ではなく「ベスト8」なのは、新聞を張り出す反転ボードが4つ分しかないかららしい。その日の紙面から面白いネタを拾って紹介するコーナーだ。

 司会は、48歳で亡くなった故・逸見政孝さんの長男・逸見太郎さん。コメンテーターは日替わり。

 マツコデラックスさんと若林史江さんが、辛口トークで世間をぶった斬る月曜。

 北斗晶さんと、だいたひかるさんの、ほんわかトークの火曜。

 中村うさぎさんと倉田真由美さんが、豊富な人生経験を基に話を広げる水曜。

 大御所・中尾ミエさんとゲストが織りなす明るい金曜。

 みものは、岩井志麻子さんと中瀬ゆかりさんが出演する木曜だろう。

 この内容で、よくこの時間帯に放送できるな、とうならされてしまう内容だ。「You Tube」にトークの一部がアップロードされているので、ご覧いただきたい。

 日替わりで登場する外国人リポーター「黒船特派員」、下ネタの新聞記事も素知らぬ顔で淡々と読む、月〜木担当の上田万由子アナ、メイドのコスプレを披露してくれる金曜担当の相沢礼子さん、の面々で進む1時間は、あっという間に過ぎていく。

 東京と群馬以外の方々にはお見せできないのがとても残念だ。いや、見ない方が良いかもしれない…。

 番組のホームページは、こちら


#00020 緊張
06/21/2009

 先のブログでも紹介したように、通っているドラム・スクールでジャズ・セッションが催された。ピアノ、ベースにプロの方を招いての企画である。

 私たち素人にとっては、またとない機会である。プロと一緒にジャズを奏でられる。そう考えただけで胸が躍った。

 自分の順番が近付くに連れて、トイレに行く回数が増える。やはり、緊張していたのであろう。

 セッションしたのは3曲。「C Jam Blues」「Mr. P.C.」、トロンボーンをフロントに据えたもう一曲は忘れた。

 セッション用に準備されたドラム・セットだけはあり、ハイハットはとても踏みやすく、スネアも一音一音をしっかりと拾ってくれるものであった。

 管楽器にはアルト・サックス、トロンボーン、ピアニカの奏者が集まった。特に、アルトの女性は、クラシックから流れてきたとは思えないほどにスウィング感が抜群であった。

 ドラムスのプレーヤーが多かったせいもあり、なかなか叩くチャンスが巡ってこなかったが、貴重な体験をさせてもらった。

 最近はプログレばかり聴いているが、ジャズもなかなか、である。

 料金は1500円、セッション参加料は無料だ。来月のセッションを楽しみにしつつ、きょうも練習に励む。


#00019 誤算
06/21/2009

 「#00017 我が青春の街」の続きである。

 TBS は4月の改編期に大胆な作戦を用いてきた。7時台に報道番組をぶつけてきた。「総力報道! THE NEWS」である。ニュースとしては、NHK の「ニュース7」が圧倒的な存在を示すのに、である。

 それまでのゴールデン・タイムの番組を8時台にスライドさせた。予想した通り、歯が立たなかった。

 理由はいろいろあると思う。詳しくは、TBSホールディングスの「2009年3月期決算説明会概要について」に記されている。

 一番の理由は、やはり「リーマン・ショック」に端を発した世界的な不況だろう。金をかけずにいかに番組を制作するか。これがメイン・テーマであったに違いない。

 視聴率は伸びなかった。「水戸黄門」の再放送にさえ及ばない、低い数字だった。

 小林麻耶アナの独立も誤算だったであろう。もともと、報道が希望であった彼女、ニュース番組には向かないキャラクターも災いした。

 「2009年3月期決算説明会の資料」がある。在京6局で、全日4位、ゴールデン・タイムが5位、プライム・タイムも5位の低調ぶりであった。

 要は、不況時にいかに金をかけずに番組を作るか、に尽きる。良い番組を作るには金が必要だが、金を注ぎ込めば良い番組が作れるとは限らない。方針を見誤った。

 「第二アサ(秘)ジャーナル」「メガデジ」「バンバンバン(MBS制作)」など、面白い番組も多い。新社屋建設に伴う「赤坂サカス」も、再開発の起爆剤となった。

 今後の奮闘に期待したい。


#00018 勝つことの重要性
06/20/2009

 中断明け後のJリーグ、相手は好敵手・磐田。チケットは前売りで20000枚以上が売れていた。案の定、東京駅発のバスの列は長い。

 友達と一緒に座れなかった妙齢の女性が隣に座った。友人との会話が聞こえてくる。どうやらカシマ初参戦らしい。「スタジアム・グルメ、楽しみだね」などとワクワク感が伝わってきた。

 開門1時間前に到着。いつもの「とり忠」で一杯やる。「東京よりは涼しいでしょ?」。社長の声が弾む。

 スタジアムの中は笑顔で溢れていた。みんな、鹿島の試合を待ち望んでいたのだ。「五浦ハム」の長い列、ヨサコイに拍手喝采する見物人、レンタル・フラッグを手に走り出す子供たち…。ライブを繰り広げる「First Step」は、ベースとドラムスを入れた3人組に顔ぶれが変わっていた。

 「エミール」のおばちゃんに挨拶すると、ポテトフライをサービスしてくれた。レディースサッカー教室に参加した仲間が、カツカレーを美味しそうに平らげる。

 天気もおおかた良く、写真日和だった。「きょうは良い写真が撮れそうですね」。Socio の入り口のボランティアの方に言われたのを思い出す。久しぶりのカシマでの撮影、シャッター音も軽やかだった。全327枚。ゴールに沸く選手たちの歓喜の輪も撮ることができた。


 試合については、ご覧の通り。本山選手のバースデー・バンデージ、申し訳ないが、少し笑わせてもらった。

 勝つことで優勝に近付くだけでなく、サポーターも増える。磐田は大挙して訪れるかな、と試合前には思ったが、予想を下回った。かつては「ナショナル・ダービー」と呼ばれた黄金カード。チームの成績が影響しているのかもしれない。

 帰りのバスの並びで、先ほどの女性2人組を見かける。首には鹿島のタオル・マフラーが、しっかりとかけられていた。

 Welcome To The Kashima Antlers Family.


#00017 我が青春の街
06/17/2009

 高校時代の3年間を、この街で過ごした。裏には、多数の死傷者を出したホテル・ニュージャパンがあった。部活では、国会議事堂の周りをランニングした。

 先日、久々に訪れてみた。街は、パチンコ屋やカラオケ店、チェーンの飲み屋ばかりになっていた。

 基本的にはビジネス街である。だが、夜になれば、おしゃれな飲み屋やレストランなどが軒を連ねる、別の表情を見せる。

 「『東京ミッドタウン』が出来てから、プチ・バブルなんですよ。人の流れも変わってしまいました」。老舗の洋食屋である「津つ井」の女将が嘆く。見渡せば、駐車場になってしまった場所も多い。

 一日に一度入店すれば、あとは何度でもタダで私たちを温かく見守ってくれた「カフェ・ド・マーゴ」、学割サービスがありがたかった「なかよしラーメン」、部活の後に仲間とたまった「ドムドム・バーガー」…。全てなくなった。残るのは、授業を抜け出してはかよった雀荘「グリーン」くらいか。

 その街の名は、赤坂。街の中核は、TBS である。そのTBS、先頃の番組改編では大失態を演じた。


#00016 脂肪遊戯
06/16/2009

 年のせいで代謝が落ちていることと、抗鬱剤の副作用とで、体重が増えてしまった。身体をしぼることが必要だ。近くのジムに通うことにした。

 ダイエットには有酸素運動が最適、ということで、ランニング・マシンによる運動を開始した。ところが、足の裏にマメが出来てしまい、思うようにプログラムがこなせない。無念のリタイアを余儀なくされる。

 スポーツ用品店で足の裏を測定してもらった。踵と、人差し指と中指の間の辺りで全体重を支えていることが判明した。

 足の裏に負担が掛からないバイク・マシンも試したが、これはヒザの後ろに違和感を感じることから使用を打ち切った。

 マメがタコになってくれるのを待つばかりである。時間の問題だ。

 ちなみに、運動しただけの成果は出ている。きょうは、30分1セットの早歩きを3セットこなし、510キロ・カロリーを消化、体重も500グラム減少した。悪くない数字である。


#00015 伝承
06/15/2009

 親の目を盗んで深夜ラジオを聴くことに没頭していた。当時、「全米トップ40」という番組がラジオ関東(現・ラジオ日本)で放送されていた。湯川れい子さんがパーソナリティを務めるその番組は、洋楽というジャンルを知る「窓」だった。

 「Carry on Wayward Son」という曲が、耳にとまった。カンサスというバンドの名曲である。「Dust in the Wind」も当時、大ヒットした。

 大人の音楽だなぁ、と思った。これが、いわゆる「プログレッシブ・ロック」との出会いである。

 最近になって、DVD「Device - Voice - Drum」が発売されていることに気付く。1979年にミリオン・セラーを獲得したライブ CD「Two for the Show」も未発表曲を含んだ2枚組として再発された。

 クラシックやロックの要素を含んだ作品が盛り込まれている。プログレではお約束の変拍子の曲も満載だ。バイオリンが名を連ねるメンバー構成が斬新である。

 プログレといえばイギリスが先進国だが、アメリカにも俺達がいるぞ、という意欲に満ちあふれた作品となっている。

 「You Tube」で昔のビデオと見比べると、メンバーも年を取った。特に、ギターのリチャード・ウィリアムスは別人のような風貌に変わっていた。自分が馬齢を重ねてしまったのも当然である。

 2002年6月15日、アトランタにて収録、2枚組、全18曲、Compendia 9380、★★★★☆。


#00014 永遠の少女
06/12/2009

 病が一番酷い時には日に何度も聴いていた。シンディ・ローパーの「A Night to Remember」。

 「Girls Just Wanna Have Fun」「She Bop」などで1980年代に時の人となったシンガーだ。「Time after Time」はジャズ・シンガーが好んで取り上げるスタンダード曲となる。84年にホームステイでロスに滞在した時には、あらゆる FM 局から彼女の曲がオンエアされていた。

 豊かな声量、奇抜なファッション、「ハリウッド・スマイル」と呼ばれる独特の笑顔、年齢を感じさせないキュートさ…。どれを取ってもワン・アンド・オンリーの存在である。

 「She's So Unusual」ではテクノっぽいアプローチが前面に出ていたが、本作はストレートなロックで、折れかかった心に喝を入れてくれる。命の恩人ならぬ「命の恩盤」だ。

 「Intro - I Drove All Night」から「Hole in My Heart」まで一気に駆け抜ける。ブルックリンで撮影された、派手な色使いのジャケットも彼女らしい。

 一時は年末の紅白歌合戦にも出場した。母となってからは来日の頻度も少なくなったが、グラスを片手にじっくりと語り合いたいアーティストの一人である。彼女の近況は「Cyndi Lauper Online」で入手できる。

 1989年録音、全13曲、Epic ESCA-7612、★★★★★。


#00013 鬱病
06/12/2009

 FIFA World Cup South Africa 2010 開幕まで1年を切った。2002年の日韓大会、私は某全国紙でワールドカップのインターネット速報を担当していた。

 新聞の校閲記者を皮切りに、データベースの編集、インターネット・コンテンツの開発、社内ネットワークの管理者を経てたどり着いた職場であった。

 午後12時半出社、自宅に着くのは午前3時を回っていた。朝刊の一番早い版の出来上がりは午後10時半(配達地域によって締め切りの時間が異なる。東京から離れているエリアの締め切りは早い)。3人が一人作業で HTML ファイルの作製、写真の処理、出稿部とのやり取りなどをこなさなければならない。新しい版が出来上がるたびに一から作業のやり直しが待っている。そんな生活がほとんど休みもなく、1か月も続いた。

 帰宅しても頭が冴えているため、すぐには寝られない。ベッドに就くのは午前4時半を回っていた。

 手足の震えや倦怠感、激しい気分の落ち込み、仕事の優先順位が付けられないもどかしさ、不規則な動悸、不快な発汗、不眠や早朝覚醒、多発するタイプミス、などの症状に襲われる。天井が低くて暗いトンネルの中を無理矢理に歩かされるような恐怖感。寝ることが怖かった。

 以前に患った甲状腺機能亢進の症状に似ていたため診察してもらったが、内科的には全く問題が見付からなかった。

 「もし気にならなければ、他の科を紹介しますよ」。

 紹介されたのは「精神科」(今では「心療内科」「ストレス内科」と称する病院が多い)。なぜ自分が、と絶望した。

 心療内科の先生は穏やかで、話を良く聞いてくれた。薬もいろいろと試したが、効き目よりも副作用が先に出る、という代物だった。体重も10kg近く増えてしまった。

 2004年7月2日、目の前が真っ暗になり、お手洗いで倒れた。その後2年間の休職を経て、2007年10月、会社を辞めた。今でも毎日を低空飛行で送る。昨年後半のカシマスタジアムには全く行かれなかった。

 大好きなサッカー絡みで受けた虚無感。心のダメージは大きかった。趣味の写真も、創作意欲が全く湧かない。刺激的なテレビ番組を見る気は起きず、旅番組ばかりを見ていた。

 現在の唯一の楽しみはカシマに行くことだ。すべてを捧げられるチーム、世界に誇れるスタジアム、充実した食べ物、そして何より、観戦仲間に会える。

 鹿島アントラーズと友人には、本当に助けられた。

 日本の自殺者は1年で3万人を超すという。かく言う私も、三途の川を渡ろうか、と思い詰めたことがある。

 仕事とは、いかにして無能な上司の無理難題から逃れ、会社から「搾取」できるかの戦いである。

 高校時代からの女性の友人は、仕事上のストレスのため、精神安定剤を服用しながら円形脱毛症と闘っている。

 働きたくとも働けない辛さ、働き口のない惨めさを味わうのは、私だけで十分である。


#00012 4.5
06/12/2009

 FIFA World Cup South Africa 2010 のアジア出場枠である。10か国が2グループに分かれて最終予選を戦い、それぞれ上位2チームが本大会に、3位対決の勝者がオセアニア地区代表とのプレーオフに回る。

 南米の出場枠も同じく4.5。ホーム・アンド・アウェーの2回戦総当たりを10か国が争う。5位のチームは北中米カリブ海地区4位とのプレーオフへ回る。

 南米勢の本大会での成績は、18大会全てに出場しているブラジルの優勝4回を筆頭に、アルゼンチンとウルグアイが各2回と続く。

 一方のアジア勢の最高位は、2002年の日韓大会での韓国の4位。

 アジアと南米の出場枠が同じ4.5。自分の南米びいきを割り引いても、何か釈然としない。

 1-1と引き分けた先日のアジア地区最終予選、カタール代表のブルーノ・メツ監督は言った。

 「ワールドカップに参戦するためには、そのあたり(日本は相手からプレスをかけられると道を見失うところがあると思う。ゲームをどこに持っていけばいいのか解らない点がある気がするので、そこを変える必要があると思う)の練習が必要なのではないだろうか。日本はサッカー大国だと思うし、日本国民もサッカーが好きな国民かもしれないが、まだそのあたりをやらなければ難しいものがあると思う。ただ、私のこの見方が間違っていてくれますように、と思っている。幸運を祈っています」。

 本大会での日本の成績は、10試合(3大会出場)で、2勝2分け6敗、得点8、失点14。日韓大会でのベスト16が最高だ。幸運だけでは立ち行かない。


#00011 自ら命を絶った歌姫
06/10/2009

 ホテル火災による事故死、と言われ続けてきた。だが、不思議なことに、その日時や場所は不明だった。

 ビヴァリー・ケニー。Roost に3枚、Decca に3枚。それが彼女の作品の全てである。

 本作「Sings for Playboys」の伴奏はピアノとベースのみ。ごまかしは効かない。

 ちょっと舌ったらずでハスキーな声が魅力の一作。

 Sinatra Society of Japan から未発表作が後年2枚発売された。そこでのライナーノーツに、彼女の最期の様子が記されている。

 1960年4月13日、睡眠薬の過剰摂取による自殺。芳紀28歳。あまりにも人生を速く駆け抜け過ぎた。

 代表作としては、ほかに「Born to be Blue」「Sings for Johnny Smith」などがある。

 1957年12月2日、1958年1月28日、ニューヨークにて録音、全14曲(未発表曲2曲を含む)、Decca DL-8743、★★★★★。


#00010 2位に後退
06/09/2009

 日本が南ア行きの切符を獲得した先週の土曜、我らがパラグアイはチリをホームのエスタディオ・ディフェンソーレス・デル・チャコに迎えて戦っていた。結果は0-2の完敗。ブラジルが4-0でウルグアイを下して首位に躍り出たため、2位に順位を下げた。

 パラグアイを応援するようになったのは1998年のフランス大会でのフランス戦がきっかけだった。決勝トーナメント1回戦、延長の末に1-0で敗れてしまったが、GK チラベル、CB のガマーラ、アジャラを中心にした堅守からの速攻は切れ味抜群であった。

 2002年の日本大会の際の松本キャンプでは、ガマーラがパチスロに興じていたことを友人から聞いた。

 地球の裏側からではあるが、水曜のアウェー・ブラジル戦に向けてきょうも声援を送る。


#00009 レーシック
06/07/2009

 暮れも押し詰まった昨年の12月30日、近視矯正手術を受けた。「レーシック」である。友人からの勧めが大きなきっかけとなった。病院は、テレビ CM でもおなじみの「品川近視クリニック」。

 手術自体は両目で15分。角膜にレーザーでフラップという蓋を設けるのだ。レーザーを照射している間、看護士さんが「レーザー照射65パーセント、残り10秒、8秒…」とカウントダウンしていく。「宇宙戦艦ヤマト」で波動砲にエネルギーを充填している時のように、だ。

 角膜を焼く際に焦げ臭さを感じた。話には聞いていたが、気分の良いものではない。

 手術後が地獄だった。とにかく痛い。痛み止めも尽きた。午後2時半に手術は終わったが、寝付けたのは翌朝の午前5時近くになってしまった。

 翌日も痛みは引かなかった。診てもらうと、フラップの中に埃が入ってしまっているとのこと。ピンセットでフラップを開け、洗浄してもらった。

 強度のガチャ目だった。右は乱視入りの0.15、左は弱視のみで0.03。スタジアムでは、走り方や動きの癖などから選手を見分けていた。背番号やボール、Socio シルバーから見て逆サイドとなるメインの横断幕は全く見えなかった。

 術後の経過は順調だった。右、左とも1.5にまで回復し、それまでのモヤモヤ感は、まるで嘘のようになった。

 健康保険が利かない、角膜の薄い人は手術が受けられない、老眼の症状が出る、などの制約も多い。だが、生命保険からは給付金が出る。結局、13万円ほどで快適な視力を獲得できた。受けて良かったと思う。


#00008 ココが巧
06/06/2009

 2000年度の鹿島はナビスコカップを制覇し、史上初の3冠に向けて快進撃を続けていた。11月18日のアウェー・広島戦では、本山選手の延長弾で2-1と難敵を下す。

 その翌日、J2を戦う浦和は、最終節の第44節、ホームに鳥栖を迎えていた。1-1のまま延長へ突入した95分、土橋選手のミドルシュートが決まって2位を確定、J1昇格を決める。

 その試合は NHK で生中継された。解説者の口から、こんな言葉が漏れる。

 「浦和に勝ってもらいたいですね」。

 知る限り、以後、この御仁は NHK の解説に呼ばれていない(民放との共同制作だった五輪を除く)。

 堀池巧という人だった。


#00007 ドラムスとの出会い
06/06/2009

 高校時代のこと。TOTO というロック・バンドに夢中だった。「Silk Degrees」などのヒット作を持つ AOR のボーカリストであるボズ・スキャッグスのバック・バンドが独立したグループだった。

 ジェフ・ポーカロ(故人)という人がドラムスを担当していた。あんな風に叩いてみたい−−。これがドラムスと向き合うきっかけだった。

 ただ、譜面が読めなかった。「ドラムスに譜面はないだろう」。単純にそう思い込んだ。これが間違いの始まりだった。

 会社に入り、職場の仲間でセッションをやる段になって、ドラムスにも譜面があることを知った。譜面が読めないなら、覚えられるまで何度でも聴いてやろう。今でもスコアに弱いので、この方法を貫いている。

 スクールの先生は、「君は耳が良いな」と冗談半分に励ましの言葉をかけて下さる。読めることに越したことはない。でも、何とかなる。

 先生の言葉を胸に、きょうも練習パッドに向かうのであった。


#00006 Blogを始めてみました
06/06/2009

 ご挨拶が遅れてしまいましたが、Blog を始めました。

 基本的には、音楽や写真、旅行、酒、食べ歩きなど、鹿島アントラーズやサッカー以外の趣味についてや、日々思う些細なことを書きつづる、落書きみたいなものにしたいと思っています。

 議論を喚起したり、不愉快なことを書いたりする気はありません。ただし、どうしても我慢できないこと、納得の行かないことがあった時には、はけ口として書かせていただくこともあるかと思います。

 日常のちょっとしたこと、楽しいこと、心に留まったことなど、つまらないことを書いていくつもりです。

 このサイトも皆様に可愛がっていただいて今年で11年目に突入しました。感謝の気持ちでいっぱいです。

 絵師が仕事で多忙のため、漫画などの更新もままならない状況ですが、その穴埋めとして、「つれづれなるまゝに、日暮らし、パソコンにむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ」の精神で、できるだけ毎日更新したいと思っています。

 これからも「めおとフーリガン工房 / 火事場の鹿力」をよろしくお願いいたします。

   めおとフーリガンズ1号 大江戸


#00005 ギター殺人者の凱旋
06/06/2009

 「ギター殺人者の凱旋」−−。訳が解らない邦題である。原題は「Blow by Blow」。

 高校時代に友人から勧められた。YMO とニュー・ミュージックに嵌まっていた当時の自分には衝撃的すぎた。

 「クロスオーバー」という言葉をよく耳にした。1曲目の「You Know What I Mean」からラストの「Diamond Dust」まで、ジェフ・ベックのギターが全開で迫ってくる。一瞬でも隙を見せたら殺られる。だから「殺人者」なのか。

 骨太のギターが、時にジャジーに、時にブルージーに、と姿を変える。これが大人の音楽なのか、と思ったりした。

 「Wired」「There and Back」とあわせて「三部作」と勝手に呼んでいる。

 ベックにとっては初のソロ・アルバムなのだとか。何事にも言えるが、名作は色褪せない。

 1975年3月発売、全9曲、Epic、★★★★☆。


#00004 ニューヨークの溜め息
06/06/2009

 誰が付けたキャッチ・フレーズかは知らぬが、言い得て妙、とは、このことか。

 ハスキー・ボイスが魅力のヘレン・メリル、25歳の大出世作が、この「Helen Merrill」である。

 コピー機会社か何かの CM で以前使われていた「You'd Be So Nice to Come Home to」が名演の誉れ高い。邦題で「ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン」と称される通り、本作ではトランペットの名手であるクリフォード・ブラウンが共演している。

 ドラムスのマックス・ローチと双頭コンボを組んでいた彼も、将来のジャズ界を担う人材として期待を集めていたが、交通事故で夭折してしまう。

 アルバム2曲目の「You'd Be So Nice...」が圧倒的な人気を集めるが、「Don't Explain」「'S Wonderful」など、彼女の熱唱が詰まった一枚だ。

 ある本によると、ヘレンはこのジャケットが嫌いなのだそうだが、歌うことに対する彼女の真剣さに溢れている、と思う。CD 全盛のこの時期に、わざわざ LP を買い求めて、部屋に飾っているくらいだ。ジャズ・ボーカルの素晴らしさを教えてくれた作品である。

 伴奏陣は、ピアノにジミー・ジョーンズ、ギターにバリー・ガルブレイス、ベースにオスカー・ペティフォード、ドラムスにオシー・ジョンソンなど、数々の歌伴をこなしてきた名手が揃う。

 一時、日本に滞在していたことがあり、親日家としても知られる。

 代表作としては、ほかに「Helen Merrill with Strings」「The Feeling Is Mutual」などがある。

 なお、私が通っているスクールの猪俣猛先生も、「イン・トーキョー」(1963年、キング)で彼女と共演した。

 1954年12月22、24日、ニューヨークにて録音、編曲・クインシー・ジョーンズ、全7曲、EmArcy MG-36006、★★★★★。


#00003 探求
06/06/2009

 初めてプレゼントされたジャズの CD が本作「Explorations」である。白人ピアニストの最高峰と称されるビル・エヴァンスの代表作だ。

 「詩的」と評されることの多い彼の作品だが、奏法は実にダイナミックでもある。バラードからアップテンポの曲まで、ひとつひとつの音に魂を込めている。初期のアルバム「Everybody Digs Bill Evans」では、ハードバップ的なアプローチも見せてくれた。

 彼はベースとのインタープレー(相互作用)に固執した。本作でベースを弾くスコット・ラファロは、エヴァンスのベスト・パートナーだろう。将来を嘱望されたラファロだが、残念なことに交通事故により6年間のキャリアに幕を下ろす。

 冒頭の「Israel」、LP ではB面1曲目となる「Nardis」を含め、ポール・モチアンのブラシが、繊細に、そして的確に、2人の会話を守り立てる。

 代表作としては、ほかに「Waltz for Debby」「Portrait in Jazz」、ピアノソロのみからなる「Alone」などがある。

 1961年2月2日、ニューヨークにて録音、プロデュース・オーリン・キープニューズ、録音技師・ビル・ストッダード、全10曲(未発表曲2曲を含む)、Riverside RLP-9351、★★★★☆。


#00002 Wonderful! Wonderful!
06/06/2009

 ジャズとは、かれこれ20年以上の付き合いになる。

 数多のプレーヤーの中で愛してやまない一人が、テナー・サックスのソニー・ロリンズだ。

 名門レーベル「Blue Note」での4作目となる本アルバム「Newk's Time」は、「Saxophone Colossus」(Prestige LP-7079)と並んで、ロリンズの演奏の結晶と言ってもいい。

 アップテンポの「Tune Up」から、ドラムスのみとの掛け合いの異色作「The Surrey with the Fringe on Top」、ゆったりとした「Namely You」まで、第1ラウンドの開始早々から強烈なストレートパンチを浴びせられた感じ。心地良くノックダウンさせてくれる。

 ピアノのウィントン・ケリー、ベースのダグ・ワトキンス、ドラムスのフィリー・ジョー・ジョーンズと、充実の伴奏陣。このメンバーで駄作になる訳がない。

 フランシス・ウルフの手によるジャケットも秀逸。資金不足により多色刷りをあまり使えなかった Blue Note のジャケットからは、当時のニューヨークの街の息遣いとともに、スタジオの熱い雰囲気や発せられる一音一音が感じ取れる。

 ジャズを聴いたことのない方々にもぜひ手に取っていただきたい一枚だ。

 1957年9月22日、ニュージャージー州ハッケンサックにて録音、プロデュース・アルフレッド・ライオン、録音技師・ルディ・ヴァン・ゲルダー、全6曲、Blue Note BN-4001、★★★★★。


#00001 21世紀のテクノ・ポップ
06/05/2009

 Perfume の DVD「BUDOUKaaaaaaaaaaN!!!!!」を「GAME Tour」(こちらも DVD。CD「GAME」も発売されている)とあわせて買ってみた。

 日本テレビの「Perfumeのシャンデリアハウス」でキュートな天然ぶりを披露している3人組は、この武道館ライブでも彼女たちの魅力を遺憾なく発揮している。

 「チョコレイト・ディスコ」「マカロニ」「Puppy love」などの佳曲に混じって、ジューシィ・フルーツの「ジェニーはご機嫌ななめ」(1980年)がフィーチャーされていたのには驚いた。

 これだけ複雑なものをよく覚えたなぁ、と感心させられる振付も見ものだ。

 だが、これは口パクか、と思わせる曲があるのは残念だ。なので、★を1つ減らす。ま、それを差し置いても、魅力ある一枚であることに変わりはない。

 7月には新作も発表されるとのこと。YMO とはひと味もふた味も違う、21世紀のテクノ・ポップ。次作も期待したい。

 2008年11月6-7日、日本武道館にてライブ録音、2枚組、全17曲、徳間ジャパン、★★★★。



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